観光業界におけるインバウンドとは?関連用語についても解説!

 先日、新型コロナウィルスが5類に移行し、続々と各国も規制緩和をおこない海外旅行の需要が復活しています。訪日観光客が急増する中、様々な場面で「インバウンド」という言葉をよく耳にするのではないでしょうか。

 本記事では、観光業界における「インバウンド」という言葉の意味について解説し、インバウンド関連用語をいくつかご紹介します。これからのインバウンド需要獲得に関して悩んでいる方はぜひ参考にしてください。

インバウンドとは?

インバウンドとアウトバウンドとの違い

 「インバウンド(inbound)」とは、直訳すると「外から中に入り込む」という意味で、観光業界では「外国人の訪日旅行」や「海外からの訪日観光客」を指す言葉として使用されます。

 逆に、「アウトバウンド(outbound)」はインバウンドの対義語であり「外向きの、出ていく」という意味です。観光業界では、日本からの海外旅行のことを指します。

日本のインバウンド最新の動向

 日本政府観光局(JNTO)の17日の発表によると、2023年4月の訪日外客数は2019年同月比で66.6%となり、1,949,100人を記録し、外国人の個人旅行再開後で最高の数字を記録しました。

  特に韓国、台湾、米国、香港、タイ、中国、フィリピンからの訪日客数が増加し、その中でも、インドネシアは4万8700人(同122.5%)、シンガポールは4万2000人(同114.4%)、メキシコは9300人(同113.1%)と、2019年比で二桁の成長を遂げた地域となりました。

 また、観光庁によると平成29年の訪日外国人旅行者のうち61.4%がリピーターであり、特に東アジア近隣4カ国(韓国・台湾・中国・香港)がそのうちの86%を占めています。日本のインバウンドはかなり回復してきており、東南アジアからのリピーターが多いことが特徴といえます。

インバウンドが注目される訳は?

 ではなぜアフターコロナにおいて、「インバウンド」という言葉をよく耳にするのでしょうか。それは、日本においてインバウンドが注目される理由があるからといえるでしょう。

 日本は少子高齢化による人口減少が進行し、国内マーケットの消費額の減少は避けられないとされています。一方で、アジアの経済成長や日本への旅行解禁などの背景から、訪日外国人観光客は増加が見込まれています。

 2023 年 1-3 月期の訪日外国人旅行の消費額はおよそ1兆103億円とされており、日本国内での旅行中支出は、一人当たりだとおよそ21万1040円となっています。つまり、訪日観光客による消費は国内の経済を潤すといえます。また、インバウンド対策を通じて日本人自身が地域や製品を再評価し、自信や誇りを感じる機会を得るとともに、イノベーションへの期待も増大すると考えられています。

 つまりインバウンド需要は、日本の消費額の減少をカバーできる方法の一つであるからこそ注目が集まっているのです。

観光業界における「インバウンド」関連用語

インバウンド観光

 「インバウンド観光」とは、外国人が日本を訪れる旅行を指し、日本の文化や歴史への興味から外国人が訪れることをいいます。特に飲食、宿泊、レジャー、小売業、外国人向けのサービス業などについてメリットが多いでしょう。新型コロナウイルスにより、インバウンド観光の経済効果が落ち込みましたが復活の兆しが見えてきています。

インバウンド需要

 「インバウンド需要」とは、日本を訪れた外国人による日本国内サービスの需要のことです。この需要は爆買いだけでなく、スキーやテーマパークなどの体験も含んでいます。近年は、爆買い中心から体験・経験を重視した需要へと移行している傾向が見られます。

 また、訪日外国人による消費によってつくられるビジネス市場を「インバウンド市場」といい、これはインバウンド需要と同義として使用されることが多いです。

インバウンド対策

 「インバウンド対策」とは、日本を訪れる外国人向けにサービスの利用しやすさを追求する施策全般を指します。外国人が日本文化や日本語を理解しきれない状況に対応し、インバウンド消費や需要の促進を狙った施策のことをいいます。

 具体的には、WEBサイトの多言語化や多言語看板の設置、多言語対応スタッフの配置、キャッシュレス決済の導入などがあります。全ての国や文化に対応することは困難としても、適切なインバウンド対策を行うことで、地方活性化や経済的利益などのメリットが期待できるといえるでしょう。

まとめ

 今回は「インバウンド」という用語の意味と、観光業界における「インバウンド」関連用語について解説しました。アフターコロナのなか、確実に増え始めているインバウンド需要に対して適切な対応をとっていくためにも、まず用語を正しく理解することが大切であるといえます。インバウンドの獲得は売り上げにも直結していく大切なポイントですので、ぜひ本記事を参考にしてインバウンド獲得に活用してみてください。

記事作成:メトロエンジン株式会社

 2016年創業。ダイナミックプライシングを活用したSaaSシステムのパイオニアとして躍進。ビックデータから人工知能・機械学習を活用し、客室単価の設定を行うダイナミックプライシングツールをホテルなど宿泊事業者に提供。また、レンタカー業界や高速バス業界など幅広い業界のDX支援事業も展開している。

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