ホテルの利益率は?計算方法や利益率を高める方法を詳しく解説!

新型コロナウイルス感染症拡大により、ホテル業界は厳しい経営を強いられる中、ウィズコロナに向けて売上をどう上げていくか考える経営陣も多いのではないでしょうか。

そこで今回は、ホテル業界における利益率について解説します。

ぜひ、本記事を参考にホテルの利益率の計算や高める方法について理解してみてください。

利益率の高いホテルはどのくらいの利益率なのか?

利益率の高いホテルはどのくらいなのか気になる方も多いでしょう。

立地や規模などの要因によって一概にはいえませんが、ホテル業界の利益率は10%前後が標準水準とされています。

その中で、今回の新型コロナウイルス感染症拡大に伴い、ホテル業界の利益率の水準は大きく下回ってしまったのが現状です。

その中でも、2022年3月期実績にて利益率が比較的高いホテルは、以下の3社です。

・ABホテル:15.1%

・リゾートトラスト:5.5%

・オリエンタルランド:2.8%

宿泊特化型シティホテルとして、東海エリアを中心にホテル事業を展開しているABホテルは、新型コロナウイルス感染症拡大以降も黒字を維持している企業です。

また、会員制による収益の安定性を強固にしているリゾートトラストも、2022年3月の実績では5.5%の黒字と、ホテル業界では高い収益性を示しています。

東京ディズニーリゾートの運営をメインとするオリエンタルランドも、2022年度では2.8%と黒字です。

ホテルの利益率の計算方法

ホテルの利益率は、以下の計算方法で求めます。

・利益率 = 【営業利益 ÷ 粗利高(売上総利益高)】×100

たとえば、営業利益が3000万円で粗利高が3億円のホテルがあったとしましょう。

この場合、

【3000万円 ÷ 3億円】× 100 = 10%

となり、利益率は10%と算出可能です。

それぞれのホテル・旅館において設定した利益率より下回っている場合には、経営において何らかの原因があったと考えられます。ホテル・旅館は季節変動・特需変動が大きく、単月だけで判断すると経営課題や改善策を見失ってしまう恐れがあるので注意が必要です。

そのため、利益率の設定・修正は、必ず年計業績を指標としましょう。利益率の計算をする際は、達成状況をどこで確認するのかも含めて把握しておいてください。

ホテルの収益構造

ホテルの収益構造を分解すると、以下の3部門に分けられます。

・宿泊部門

・飲食部門

・宴会・イベント部門

各部門の売上構成比は、経営スタイルや規模によって異なるものの、それぞれ30%前後のバランスを保ってるのが一般的です。

収益拡大を狙うなら、この3部門の収益構造を理解し、どのような施策を打ち出していくのかが重要です。

では、それぞれの部門ごとの概要をくわしく見ていきましょう。

 宿泊部門

ホテル・旅館の主軸となるサービスが宿泊部門で、利用者の宿泊に関する料金が計上されます。

どのホテル・旅館でも宿泊サービスは必ず提供するため、利益率の改善を検討する際は、避けて通れない部門でしょう。

宿泊部門の支出は多く、フロント・清掃スタッフによる人件費や消耗品費などがあります。

利益率を出すには、上記の支出を抑える施策を行いながら、稼働率を高める戦略を打ち出すべきでしょう。

例えば、週末やGWなどの大型連休には、宿泊客が多くなることが予測できるので、宿泊料金を高く設定して提供する、といった戦略があります。

また、自社独自のプランを提供して注目を集め、潜在顧客が宿泊してみたくなるようアプローチするのもいいでしょう。

こうして、稼働率が高くなれば自然と売上も上昇するため、利益率の確保を考えると、最もメインとして考えるべき部門といえます。

 飲食部門

ホテルに内設されているレストランやバーで、飲食サービスを提供するのが飲食部門です。

宿泊客の朝食・夕食だけではなく、宿泊しなくても利用できるレストランやバーを運営していると、より安定した売上を作ることができます。

料理の品質に力をいれるほど顧客満足度は高くなりやすい部門のため、リピーターや口コミでの高い評価を獲得するなら忘れてはいけない部門です。

ただし、料理の品質を上げると、スタッフの人件費やバイキング提供は特に食材廃棄によるロスが発生しやすくなるので注意が必要です。

価格と提供する飲食の量を調整し、コストを削減しながら顧客満足を落とさないような工夫が大切になるでしょう。

 宴会・イベント部門

団体・グループで宴会やイベントを催したい場合に、会場の貸し出しや料理の提供を行うのが宴会・イベント部門です。

客数にもよりますが、1度に大きな売上を上げる可能性が高く、ホテルによっては売上の半分以上を占める場合もあります。

また、参加人数やスケジュールの把握がしやすく、最適な人員配置と飲食の供給が可能な点から、ロスが少ない点も特徴です。

ただし、近年の旅行客の減少や集団を避ける傾向から、宴会・イベント部門による売上はホテル全体で減少しています。

徐々に回復傾向ではあるものの、まだまだ厳しい現状は続きそうです。

そのため、個人や少人数の顧客に焦点を合わせ、宿泊部門・飲食部門に力をいれるか、新たな宴会・イベント部門の展開をするかが今日のホテル業界においてポイントになるでしょう。

ホテルの利益率を高める方法

ホテルの利益率を高めるためには、地道な戦略を積み重ねていく必要があります。

ここでは、具体的な利益率の高める方法についていくつかご紹介するので参考にしてみてください。

 ベッドの数を増やす

ホテルの最大稼働率は、顧客が宿泊できるベッド数に依存します。

そのため、単純な戦略としてベッド数を増やしてあげると、利益率を高めることが可能です。

ただし、ホテルの部屋数を増やす場合は、施設の増築を行わなければ厳しいので、シングルをダブルにする、といったスペースの有効活用がポイントになるでしょう。

また、稼働率がそこまで高くない状態でベッド数を増やしても、あまり効果は見込めません。

稼働率が高く、利用顧客数が十分に確保できているホテルという前提で、検討すべき利益率を高める方法と考えましょう。

 稼働率を高める

ホテルは在庫を翌日に持ち越すことができないビジネスのため、1日の稼働率を極力高められるかが利益率に影響します。

稼働率を高めるには、宿泊料金を下げるのが最も簡単な方法です。

とはいえ、宿泊料金を下げてしまうと利益率が低下してしまうので、価格帯の変更をする場合は、需要に合わせてうまくコントロールしなくてはいけません。

価格変更以外にも、SNSを使ったブランディングなど、様々な方法を用いて集客を行えば、稼働率を高めることができます。

自社ホテルがどのような魅力があるか、プランを打ち出せるのかを考え、アピール方法を考えてみましょう。

 ホテル業務のデジタル化を進める

人件費を抑える、あるいは的確な需要予測に合わせてアプローチをする、といった点では、ホテル業務のデジタル化は利益率に影響します。

例えば、宿泊料金の変更を行うダイナミックプライシングに対してITツールを導入すると、属人化を防ぎながら効果的な需要予測が可能です。

また、予約管理ツールの導入も、ブッキングや予約をしたにも関わらず部屋の確保をしていないといったヒューマンエラーを防げます。

ホテル業務において人件費を占める割合は大きいため、デジタル化によってコスト削減を図れる部分は積極的に導入を検討しましょう。

まとめ

今回は、ホテルの利益率の計算方法や高め方について解説しました。新型コロナウイルス感染拡大の影響もあって、ホテル業界の利益率は減少傾向が続いています。

しかし、その中でも施策・戦略次第では、経済の回復まで十分に耐えることができるはずです。これらの利益率を高める方法を駆使して、経営安定化を目指してみてください。

■記事作成:メトロエンジン株式会社

2016年創業。ダイナミックプライシングを活用したSaaSシステムのパイオニアとして躍進。ビックデータから人工知能・機械学習を活用し、客室単価の設定を行うダイナミックプライシングツールをホテルなど宿泊事業者に提供。また、レンタカー業界や高速バス業界など幅広い業界のDX支援事業も展開している。

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